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事業整理の冷徹なルール:「やめる事業」の判断を下す基準の作り方

公開日: 2024.11.02 | 執筆: UGROWTH戦略委員会

Business leader analyzing metrics papers

マイケル・ポーターの言葉を借りるまでもなく、戦略の本質は「何をやらないか、何を捨てるか」の決定です。しかし、新規事業を立ち上げる熱量に比べ、今やっている既存の事業、あるいは自社が長年培ってきたサービスを「廃止・撤退する」には、その10倍の心理的エネルギーが必要となります。

そこには「投資したコストを取り戻したい(サンクコスト効果)」、あるいは「これまで付き合ってくれた顧客への申し訳なさ」「担当スタッフの雇用の維持」など、理屈ではない感情が絡み合うからです。

「ゾンビ事業」が引き起こす隠れた機会損失

一応赤字にはなっていないが、利益率が極めて低く、多くの優秀な人材と経営者の意識(アテンション)を常に占有し続けている事業を、私たちは「ゾンビ事業」と呼びます。この事業そのものは死んでいなくても、この事業に優秀なエンジニアや営業リーダーを張り付け続けていることこそが、未来の成長ドライバーになるべき新規領域への進出を完全に阻んでいるという「機会損失のコスト」に経営者は気づかなければなりません。

一目で判断できる「撤退トリガー」の構築

事業整理を可能にするためには、あらかじめ社内、および自分の中で以下の「撤退ルール」を設定しておくことです。

  • ・「投下した時間・資金に対する営業利益率(ROIC)が、2期連続で業界平均を下回った場合」
  • ・「自社のコアコンピタンス(独自価値)との関連性が低くなり、価格競争以外の差別化が不可能になった場合」
  • ・「その事業のために経営者が割く時間の比率が、利益への貢献度に合致しないほど膨らんでいる場合」

これらを事前にスコア化し、基準を下回った場合は、感情の余地を残さず自動的にその事業を「譲渡・統合・またはクローズ」へと移行します。リソースを解放してはじめて、10年後に会社を背負って立つ「次世代の事業」への集中投資が成立するのです。

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